今、話題?の剣岳、点の記、、、見ました。
日本陸軍で地図づくりをしている浅野忠信演じる柴崎と、剣岳初登頂を目指す仲村とおる演ずる小島烏水(こじまうすい)の2つの登山家のものがたり。
原作は、孤高の人など数多くの山岳小説を手がける新田次郎氏、監督は黒澤明監督の下、長年カメラマンをしていた木村大作監督。
ロケの過酷さ、空撮やCGを一切使わないという作り方をする木村監督の愚直なまでの心意気と、主人公柴崎の測量という仕事へのひたむきさが重なる名作です。
私も、高校1年15歳の頃より大学時代にかけて、日本アルプスの3000m峰全山踏破を目指して、山登りをしていました。その私が見ても映像、臨場感、まさに登山の緊迫感や映像の壮大さ、全てにおいてリアルです。
このリアリティは、劇場の大スクリーンでなければ味わえないと思います。ぜひ、映画館へ行ってみてください。
よく、なぜ山に登るのか??と問われて「そこに山があるから」とこたえた、登山家ヒラリーの言葉は有名ですが、私はこの答えにいつも、空虚なはぐらかし感を感じてきました。
なぜ山に登らなければならないのか?なぜ地図をつくらなければならないのか?
この疑問にさいなまれる柴崎に、役所広治演じる測量部の先輩古田は、
「何をするかではなく、何のためにするかだ」との手紙を送ります。
そうだ、私は、学生時代の登山を通じて、何かを成し遂げる勇気と気迫、粘り強さを学びました。
人はいつも、困難な目標を自ら掲げ、それに挑戦するもの。
「登る」こと自体より、何を得るために登ってきたのか、がこの年齢になってしみじみと
わかる年になったような気がします。
ぜひ一度、ご覧ください。
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