人気ブログランキング | 話題のタグを見る
ライブラナチュテラピー株式会社 社長ブログ
ライブラナチュテラピー株式会社
アロマテラピーブランド「ライブラナチュテラピー」商品の製造販売やサロン運営、「ライブラ香りの学校」の運営など、全国を拠点として「セラピー」「癒し」をお届けしています。
Top
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
カテゴリ
全体
林の講座案内
アロマの履歴書
日記
ヒポクラテスな暮らし
執筆活動・書評
会社的お知らせ
アロマのお勉強
未分類
以前の記事
2016年 02月
2015年 05月
2015年 03月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 10月
2014年 07月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 10月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 01月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 11月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2008年 12月
2008年 10月
2008年 09月
2008年 08月
2008年 07月
2008年 06月
2008年 05月
2008年 04月
2008年 03月
2008年 02月
2008年 01月
2007年 12月
2007年 11月
2007年 10月
2007年 09月
2007年 08月
2007年 07月
2007年 06月
2007年 05月
2007年 04月
2007年 03月
2007年 02月
2006年 12月
2006年 11月
2006年 10月
2006年 09月
2006年 08月
2006年 07月
2006年 06月
2006年 05月
2006年 04月
2006年 03月
2006年 02月
2006年 01月
お気に入りブログ
ライブラ香りの学校・スタ...
ライブラナチュテラピーの...
タグ
(16)
(13)
(8)
(4)
(3)
(3)
(3)
(3)
(2)
(2)
(2)
(2)
(2)
(2)
(2)
(2)
(2)
(2)
(2)
(2)
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
 
アロマの履歴書(5)香りのメッカ、グラース市訪問
一宮町とグラース市は、香りという共通点で友好都市提携をしていたというのは前回お話したが、いかにもアンバランスな提携であるといわざるを得ない。
かたや世界中の人々が知る香水の聖地グラース市であり、一方の一宮町は、日本人でも線香生産日本一の町であることを知る人は少ない。

このようなブログを通じて、我が母親のふるさと一宮町についてもっと知ってもらいたいので少し付け加えるが、一宮町は日本書記にも登場する香木伝説がつたえられる「枯木神社」のある町である。

聖徳太子のころ、淡路島の西海岸に大きな流木が流れ着いた。邪魔者あつかいして薪として燃やそうとしたところ、いかにも高貴な香りを発したことに村人は驚き、奈良の都までその噂が伝わった。この流木の一部は聖徳太子に献上され、太子はそれを使って仏像を彫ったという。そしてその一部は、一宮の海岸に面して建つ「枯木神社」のご神体として祀られていたが、宮司もいない小さな祠はやがて歴史の中にうずもれて行った。

一宮町とグラース市の提携を機に、何百年ぶりに白い布に包まれた香木が取り出され、一宮の観光ポイントとして祠が再建されたのである。

私は香りの館「パルシェ」の展示企画をするために、2度グラースを訪問した。観光親善の名誉副市長との肩書きのある、コストマニア氏を訪ねた。これも、資生堂さんへの突撃取材とおなじく、ほとんど何の手がかりもないままに、いきなり訪ねた。副市長というのでさぞ、年配の方かとおもいきや、当時30代前半の若さで、私も29歳だった。

コストマニア氏は私を歓迎してくれた。私は彼に会ったとき是非聞いてみたいことがあった。それはフランスのメディカルアロマテラピーの医師がどこかにいないかということであった。私はコストマニア氏に「日本ではアロマテラピーが注目されている。フランスにはアロマテラピーの医師がいると聞いたが、知らないだろうか?」と聞いてみた。
彼は一笑し、「アロマテラピー?ここは香水の町グラースだよ。そんなイギリス人の趣味につきあってはいられないよ。」これが答えだった。

私は愕然とした。日本で流布されているフランスアロマテラピーとは、実はごく一部の医師たちによる一部の研究にすぎなかったのだ。香水の聖地では、アロマなんかより香水という巨大ビジネスが彼らの第一の関心であり、これからグラース市の地元の香水を日本に紹介し、販路を広げるというのが、グラース市の目論見であることを思い知らされたのである。

私たちは、アロマの情報を限られた書物からしか得ていない。そのため、イギリスでは健康保険でアロマテラピーができる、とか、フランスでは医師がアロマテラピーをしている、などと、ありもしないイメージを持ちやすい。また、そのように精油の業者が「医療用精油」などと称したりもする。

本当はなんなのだろう。私たちは、未だに欧米に権威を感じ、その威光を利用した業者の偏った情報に惑わされやすい。そのような情報を鵜呑みにしないように注意が必要である。
by libranatutherapy | 2012-08-06 15:02 | アロマの履歴書
 
 
<< アロマの履歴書(6) 布引ハー...    アロマの履歴書 (4) 香りの... >>